質屋蔵(しちやぐら)
●質屋の旦那が三番蔵で化け物が出るという噂を聞いて、番頭に一晩見張っていろと命ずる。しかし、番頭がただでさえ怖がりなところ、旦那が大方質草に対する持ち主の念が化け物となっているのだろうと想像を膨らませて語るものだから、番頭は一人では嫌だという。
そこで腕自慢の熊さんを助太刀に呼ぼうということになったが、呼びにやった丁稚があることないこと言うので、叱られると思い込んだ熊さんは先にこちらから謝ろうと、酒やたくあんを勝手に拝借したことをぺらぺら白状してしまう。
旦那が「いや今日はお前の腕自慢を見込んで、化け物が出ないか見張って欲しい」と頼むと、急に弱腰になった熊さんだが、そのまま逃げることもできず、番頭と熊さんで一晩三番蔵の見張りをすることに。
最初は怖がっていたものの、酔っ払うとどうにかなるとたかをくくっていた熊さんだが、真夜中に何かが見えたと大騒ぎ。こんなことだろうと、旦那が自ら三番蔵 を覗いてみると、小柳繻子の帯と竜門の羽織が相撲を取っている。そうかと思うと、箱から菅原道真の掛け軸が勝手に出てきて、旦那に向かって「持ち主に利上 げせよと伝えよ、どうやらまた流されそうだ」というサゲ。
(http://rakugoneta.blog101.fc2.com/blog-entry-24.htmlより転載)
きのうの深夜、ホテルでBS-iで柳家権太楼「質屋庫」を観る。TBS落語研究会から。上方版と同工だが、立ち聞きした小僧に対する旦那の小言がしつこくないし、熊さんが旦那の怒りの原因を小僧にあまり詳しく問わない。熊さんの思い込みのすれ違いのおもしろさは、いい間で強調されている。トントンと運ぶところはさすが。前半のダレ場もしっかり。火の玉が出てくるところのドロドロがないのは残念だったが、菅公の登場場面では鳴り物が入った。江戸でもこういう演出があるのは新発見。こういう番組が普通にあるのは羨むべきことである。
(http://blog.livedoor.jp/kogakudo/archives/50602221.html より転載)
柳家権太楼 「質屋蔵」
ちょっとまくらあって、すぐ落語に。権太楼師匠曰く、わいわいがやがやの落語で登場人物が多い落語。ちゃんと聞いててもよく分からなくなる噺。注釈を途中で入れてくれたりする権太楼師匠。はじめて聞いた落語だったから、助かりました。
(http://blogs.yahoo.co.jp/fgjjs079/36841058.html より転載)
この「質屋蔵」を得意としているのは桂米朝師匠でしょうな。僕も米朝師匠の「質屋蔵」はビデオで見ました。非常に上品な感じだったのを憶えています。他に桂枝雀師匠の演じる「質屋蔵」も観たことがあるのですが、最近TBSの『落語研究会』で柳家権太楼師匠の演じるものを見て、面白いなぁと感動しました。権太楼師匠の演じる熊五郎は最高。それに、師匠の演じる丁稚もなんだか可愛らしいですな。
(http://yasu-raku5.jugem.jp/?eid=389 より転載)
CDにて