代書屋(だいしょや)
●舞台は昭和の前半。「儲かった日も代書屋の同じ顔」という有名な川柳の通り、堅真面目な主人のいる代書屋を労務者風体の男が訪れ「就職するので履歴書を書いて欲しい」と依頼する。ところが男、物凄い無学で「生年月日は?」と聞かれると「確か、無かったんじゃあ!」と答え、「生まれた月と日は?」とくれば「七夕の次の次の次の日」と答える面倒臭さ。「尋常小学校は2年で卒業した」だの、「はじめて商売をしたのは、日本にツベルクリン(飛行船ツェッペリン)てえ空飛ぶ風船がドイツから飛んできた翌年」「今まではよなぎ屋(川の鉄屑拾い)で暮らしていた」とか「昭和8年8月8日に初めて友達と女郎買いをした」と履歴書にかけない事ばかり言い、書き始めた履歴書は「一行抹消」で惨憺たる有り様になってしまう。業を煮やした代書屋は遂に「あとはいい加減、こっちで書くときますから」と履歴書の捏造に取り掛かるが・・・。
(https://www.dplats.jp/kura/asp/itemdetail/rakugo-dl-00257s/より転載)
談志の改作
あらすじでは、米団治のオリジナルの速記を参考にしましたが、談志のやり方では、最初の男を日本橋人形町に住む「小板橋喜八郎」とし、「旅順陥落」の珍問答などはおおむね原作通りですが、二人目の客を、親に見せるため女学校の卒業証書を「偽造」してくれと頼みに来る娘、三人目を、両親にけんかしないように書いてくれという子供に代えています。
オリジナルより掛け合いのギャグを多くして、より現代に通じる、笑いの多いものにしているのが特徴です。さらに、四人目の外国人(韓国人?)との珍妙なやり取りの末、しまいに代書屋が混乱して「何だか、ワカンナクなっちゃった」というサゲにしています。
(http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/62757/60017/6133175?page=2より転載)
ビデオの解説には「天才」の文字が踊っている。
それだけに、期待が大きすぎたのかもしれない。
仏頂面で高座に上がった「天才」サマは、「マクラが長い落語家は噺に自信が無いからダラダラやるんだ」と悪態をつき、前座の出来が気にいらなかったのか(ビデオの解説による)不機嫌を撒き散らしていた。
そのまま噺に入ったのだが、不機嫌な噺家がウザそうに客をあしらう代書屋になっただけ。そういう戦略なら納得は行くが、個人的には好きになれない。
(http://toto.cocolog-nifty.com/kg/2008/02/post_6d26.htmlより転載)