紺屋高尾（こうやたかお）
●神田紺屋町、染物屋の吉兵衛さんの職人で久蔵さんが寝付いてしまった。話を聞くと、国元に帰るため初めて吉原に連れて行かれ、当世飛ぶ鳥を落とす勢いの三浦屋の高尾太夫の道中を見て恋患い。錦絵を買い求めたが、全て高尾太夫に見える。１０両で会えるだろうから３年働き９両貯めて１両足してそれで連れて行くという。久さん元気になって働き、３年後、その金で買うから渡してくれと親方に言うと、気持ちよく着物も貸してくれて送り出してくれた。
お玉が池の医者の竹之内蘭石先生に、連れて行って貰う。流山の大尽として、首尾良く高尾太夫に会えた。挨拶の後、「こんどは何時来てくんなます」、「３年経たないとこれないのです」と泣きながら全て本当のことを話すと、高尾は感動し、こんなにも思ってくれる人ならと、「来年の３月１５日に年（年季）が明けたら、わちきを女房にしてくんなますか」。久さんうなずき、夫婦の約束をする。揚げ代は私が何とかしますし、持参した１０両と約束の証にと香箱の蓋を太夫から貰って、久さんは亭主の待遇で帰って来る。
翌年約束の日に、高尾は久蔵の前に現れ、めでたく夫婦になる。
(http://ginjo.fc2web.com/027kouyatakao/takao.htmより転載)
古典落語って実は本来の形はなくて、「よくこういう風に（こういうストーリーで）演じられる」っていうのがあるだけで、どんな噺でも自分流にアレンジしている噺家はいっぱいいるんです。この「紺屋高尾」も、もしかしたら立川談春のオリジナル部分もいっぱいあったかもしれません。それは「紺屋高尾」にも立川談春にも詳しくない私にはよくわかりませんので、誰の意思によるものかは知りませんが、久蔵を取り巻く人々を影の主役にすることで、すごく厚みのある噺に仕上がっているな、と思った次第です。
(http://d.hatena.ne.jp/otamahan/20110430より転載)
今までCDなどで知っている紺屋高尾とはちょっと違っていた。
恋わずらいで弱っている久蔵を心配した親方ってところから噺がはじまるのが、私の知っている紺屋高尾だけど 談春さんのは、いきなり明るくノウテンキな久蔵の登場で始まった。
高尾が手の届かない身分違いの人とわかるまでのくだりはかなり長かった。恋わずらいで弱るシーンもちょっとだけあるけど だいたいは明るくおとぼけな久蔵で、久蔵像がくつがえされたぞ（＾＾
久蔵の純粋さはちゃんと保ってました。
たっぷり５５分間の談春紺屋高尾！堪能したー（＾＾
(http://blogs.yahoo.co.jp/jamchanmama/14301707.htmlより転載)
６０分を超える長もので、初めて聞いた演目ですが、私は、久蔵に対する愛情あふれる親方が好きですね。
関係ないけど、ヤホーで調べていたら、紀香・陣内の結婚がまるで「紺屋高尾」だって、まくらで言う噺家が多い、ってのがおもしろかった。
(http://blogs.yahoo.co.jp/anton_i2007/51205047.htmlより転載)
休憩のあとは、「紺屋高尾」。生まれて初めて花魁道中を見て、全盛の花魁、三浦屋の高尾を女房にしたいと思い込んだ紺屋の職人、久蔵。「器量だけで惚れたんじゃないんです。高尾がこっち向いて、にこっと笑ってくれました。あの人は親切な人です」の“親切”とか、「惚れたのに身分があるんですか」と久蔵に問われて、「あるんだよ」と答える親方が「会うはおろか、名前も覚えてもらえない」と諭すときの“名前を覚える”といったことばが後に残る。久蔵を吉原に伴った「藪井先生が（高尾に会わせてやってくれという）無理を言うから、よっぽどの人だと思ったのか」、高尾に会える運びとなるくだりも、わずかの強調が談春の視線を感じさせた。
今回、いちばんの強調ポイントは、久蔵が「生涯、女房は持ちません。会えただけでも夢でした」と語るところか。いままで聴いた「紺屋高尾」の中で、最もはっきりと高尾を泣かせる（という方向性を持った）セリフだな、と思った。
やっぱ次も行こう、白談春。
(http://homepage2.nifty.com/Curious-G/starthp/subpage80108.htmlより転載)
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