寝床(ねどこ)
●旦那が趣味の義太夫を語る会の準備を始めた。飲める人には酒と肴を、飲めない人にはお茶と羊羹を揃えて、座席の用意をさせる。
さて当日になって、何人集まるか番頭に聞くと、やれ無尽だお産だと誰も来ない。すっかり臍を曲げた旦那は「もう義太夫は語らない、その代わり長屋の住人は店を空けろ、店の者には暇を出すからみんな出て行け」と。
こりゃ困ったと知恵者が音頭を取って、旦那をなだめにかかる。「どうしても旦那さんの語りを聞きたい」とおだてられ、最初は渋っていた旦那が機嫌を直して会が始まった。
しばらくしたら客は次々と寝てしまった。これに気が付いた旦那は怒り出したが、小僧の定吉が一人だけ泣いている。
「おお、お前さんは義太夫が分かるんだね、どこが悲しかった、馬方三吉子別れかね」
「そんなとこじゃねぇ、あそこだ」「あそこは、私が義太夫を語った床じゃないか」
「わたくしの、あそこが寝床でござんす」
(http://mengjian.blog104.fc2.com/blog-entry-52.html より転載)
続いて権太楼さんが「寝床」を約40分。
途中から権太楼ワールドが急速に膨らんだ。
(http://blog.hokkaido-np.co.jp/rakugolf/archives/2011/12/post_175.htmlより転載)