千早振る(ちはやふる)
●百人一首を覚え始めた娘から「千早振る神代も聞かず竜田川からくれないに水くぐるとは」の意味を問われた金さんがご隠居に尋ねた。素直に知らないと言えばいいのに、ご隠居の出鱈目にわか講釈が始まった。
竜田川は敵無しの大関だった時に、吉原の花魁、千早太夫に一目惚れするが、千早は「相撲取りの席は嫌でありんす」と振ってしまう。それならと、妹の神代に声を掛けるが、これも言うことを聞かない。
つまり『千早振る神代も聞かず竜田川』だ。
竜田川は故郷に帰って五年間働いて、豆腐屋になっていた。ある日、女乞食が、空腹のあまり、卯の花を分けて欲しいと求めるが、女の顔を見ると因縁の千早だったので断った。
身を儚んだ千早は井戸に身を投げた。
卯の花は『から』。井戸の中では水をくぐるから『からくれないに水くぐるとは』だ。
最後の『とは』は何だと問い詰められて、苦し紛れに『とは』は、千早の本名だった。
(http://mengjian.blog104.fc2.com/blog-entry-41.html より転載)
円楽師匠の落語が無かったので、昔拾った音源で作ってみた。円楽師匠の落語はやはり上手いと思う。
(ニコニコ動画コメントより転載)
※DVDには「千早振る」は収録されていません
ニコニコ動画にて