元犬(もといぬ)
●蔵前の八幡様の境内に真っ白な野良犬がいて、人々が、白い犬は今度生まれ代わったら人間になると言った。今度じゃなくて今が良いと、犬が八幡様に裸足参りをして満願の日に、毛が抜けて人間になった。
通りかかった上総屋の旦那に奉公先の斡旋を頼み、裸じゃまずいと衣装を整えてもらったのだが、足を洗った水を飲んだり、褌の締め方が分からないから首に巻いたりする。
ご隠居の家を紹介されて、ついて行く途中下駄を咥えたり、猫に唸ったり、片足を上げて小便をするなど犬の習性が残っている。
ご隠居の家では、女中のモトと仲良くするように言われる。名前を聞かれるて、シロと答えるが、シロ何だと。只のシロというと、タダシロか良い名前だとご隠居が独り合点。
お茶でも入れようと「焙炉を取って呉れ」「ワン」「焙炉(ほいろ)」「ワンワン」「モトや、モトは居ぬか」
「はい、今朝、人になりました」
(http://mengjian.blog104.fc2.com/blog-entry-168.html より転載)
菊之丞「元犬」。いかにも手慣れた噺の感。シロくんが可愛い。
(http://rakukyotabi.seesaa.net/article/194142612.html より転載)
仲入り後の菊之丞のネタは、最初の銀瓶のネタ同様「お楽しみ」になっていたのだが、おそらくは時間の都合もあったのであろう、やや短めの「元犬」。
だが、このネタは志ん生も志ん朝も得意にしたものゆえ、古今亭の神髄(ちょっと大袈裟か…)を味わうことができた。
・・・「古今亭」菊之丞は、演技を抑えめにして、もっぱら犬の素振りを観客に想像させることだけを意図して、上総屋や隠居に語らせている。もちろん、サゲの素材(?)となる女中のおもとは出てこない。出てきちゃったらサゲができないからだ。
(http://green.ap.teacup.com/april/598.html より転載)
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