代脈(だいみゃく)
●医者の内弟子の銀杏が大先生の代脈(代理往診)として蔵前の商家のお嬢さんの診察をすることになった。
初めての代脈なので行く前に、先方に着いてからの挨拶、お茶の飲み方、羊羹の食べ方、診察などの手ほどきを受ける。
診察に当たっては、安心させるだけでよい、余計なことはするな。特にお嬢さんのお腹のシコリに触ると放屁をなさるので絶対にシコリには触れぬようにと。前回は耳が遠くて、聞こえない振りをして切り抜けたものだと大先生の説明。
初めて乗る籠の中で銀杏は大騒ぎ、なんとか商家に着いて、教わった通りにお茶を飲みながら羊羹を食べ、いよいよ診察へ。
診察中に、例のお腹のシコリを見つけて、止せばいいのにそこを押したからたまらず、お嬢さんは「ブッ!」と放屁。
銀杏は驚いて「歳のせいか近頃耳が遠くなって、今の屁の音も聞こえなかった」
(http://mengjian.blog104.fc2.com/blog-entry-30.html より転載)
医師法などという切り口まで持っているところもおどろきですが、このCDの音源は昭和50年(1975年)。その頃も明治33年(1900年)生まれの圓生には理屈っぽい時代にうつっていたんですね。
さらに30年が経った現在では、世の中はコンプライアンスだの内部統制だのと世の中はさらに理屈っぽくなってしまっています。
でも、こんな時代にこそ、「粋な考え」を生かすことが大事なんだと思うのですが・・・
(http://blog.goo.ne.jp/go2c/e/a210d8f354dfd89c4487ad8359b77270 より転載)
CDにて