ちりとてちん(ちりとてちん)
●豆腐を食べようと思ったら、すっかり古くなり、黄色くなってポーと毛が生えている。
こいつに唐辛子の粉を混ぜて箸で崩して原型をなくし、塩辛の空き瓶に詰めた。
いつも知ったか振りをして、威張っている六さんを呼んで懲らしめてやろう、と。
「これは台湾土産で[ちりとてちん]と言うものらしいが、食通のあんたは知っているだろう」と聞くと
「勿論知っている、台湾に行った時には、朝晩これをやっていたものだ」と、予定通りに引っ掛かった。
「貰い物だが、ツーンとした臭いがきつくてどうも口に合わない、どうぞ食べてくれ」
「何をいう、これは匂いを味わうもんだよ」と、六さんが口を近づけるが、ツーンとして食えない。これには食べ方の作法があるんだと、鼻を摘まんで一気に口に流し込んだ。
「プハァー、ウマカッタ!」
「六さん、そりゃどんな味がするんだい?」
「ちょうど豆腐が腐ったような、、、」
(http://www.asahi-net.or.jp/~uk5t-shr/sutouhu.html より転載)
◆さん喬:「ちりとてちん」(19:22~20:01)
どっしりと構えた堂々とした高座。
相撲に例れば“横綱相撲”といったところか。
「噺家によって、こうも噺が違うのか」と痛感。
お世辞のうまい金さんの大家の酒や調理を褒める様子が特に可笑しかった。
もちろん知ったかぶりで無愛想の竹さんが“ちりとてちん”を苦しみながら飲み込む演技も抜群。
(http://yodogorou.blog74.fc2.com/blog-entry-49.htmlより転載)
柳家さん喬の「ちりとてちん」を聴いた。志ん朝の噺は、「酢豆腐」だから全然違うけど、師匠の小さんがこれをやってましたね。小さんのも良かったけど、さん喬のも良かったねぇ。当たり前だけど、小三治も、市馬もそうだけど、やっぱり師匠に似るよね。そういう意味では、小さんって偉大なんですね。
(http://twitter.com/#!/zaikaifukushima/statuses/22875030600より転載)