風呂敷(ふろしき)
●長屋の兄さんのところに近所の女房が相談にきます。聞いてみると、旦那が「寄り合いで横浜に行って遅くなるから今日は寝てろ」と言って出掛けた日に、旦那の友達が来たので家にあがらせてお茶を飲んでいた。すると、遅くなると言っていた旦那が雨に降られてと行って早くに帰ってきたという。
早く帰ってきて何が悪いのかと問うと、旦那が焼餅やきなのでつい押し入れに隠してしまったと。旦那は酔っているからすぐに寝るだろうと思いきや、押入れの前で胡坐をかいて動かない。さて、この後押し入れに入れてしまった友達をどうすればいいのかということで相談にきたのでした。
兄さんはぶつぶつ文句を言いながらも、行ってやるから家に戻って適当にごまかしていろという。そして、自分の女房に風呂敷を出させて、それを持って件の家に行く。
さて、場面は旦那の友達が閉じ込められた家。酔っ払った旦那が文句を言っている。事情を聞くと「古女房が早く帰ってきたことに文句を言ったあげく、早く寝ようとうるさく言う。新婚ならともかく、アブラムシの背中みたいな色をして寝ようとは、何故そう亭主を脅かすのか」とぼやく。
そこで「ところでお前はどうしたんだ」と聞かれた兄さん、「俺の友達に焼餅焼きで酒呑みの男がいるんだけど、その男が寄り合いで出かけている最中に近所の若い者がやってきた。そこに男が酔っ払って帰ってきたから、若い者を押入れに隠した。酔っているから寝かしてから出そうと思ったら、そいつがなかなか寝ない。しかたがないから男にこんな風に風呂敷をかぶせて、その間に逃がしたって訳よ」と答えて、「そりゃ、うまく逃がしやがったな」というサゲ。
(http://rakugoneta.blog101.fc2.com/blog-entry-10.html より転載)
タレントとしても活躍している高田文夫と立川藤志楼の落語シリーズ第3弾。「火焔太鼓・風呂敷」の2話収録。
(Amazonの商品の説明より転載)
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