※「四段目」は収録されていません。
四段目(よだんめ)
●…仕事をさぼって芝居見物に出かけていたことがばれた定吉は、蔵の中に閉じこめられます。「昼も食べていないのでお腹が空いているので、それからにしてくださ~い。」と、お願いしたが駄目であった。蔵の中は真っ暗で心細く、おまけにお腹がすいてきます。空腹を紛らわそうと、定吉は、今見てきたばかりの四段目を思い浮かべながら順々に情景を思い出しながら一人芝居をしています。
あまりの空腹に「旦那~、お腹がすいてんですよ~、助けてくださ~い!」、だれも返事はない。
「そうだ、芝居の事を考えていたら空腹も忘れていられる」と、蔵の中の道具を持ち出して、本格的に演じ始めた。カタギヌ、三方、刀、カエシの代わりに手ぬぐいで、所作を夢中でまね始めた。
そこへ女中のおキヨどんが、物干しから覗くと、暗がりの中で定吉が諸肌になり、キラキラするものを腹に突き立てようとしているから、びっくり仰天。
「旦那様、定どんが蔵の中で腹を切ってます!」
「なに! しまったすっかり忘れていた。さっきから腹がへった、腹がへったと言っていたけれど、それを苦にして……。おい、なにか食べ物を。あぁ、お膳でも何でもいい」。
と、旦那自らおひつを抱えて、蔵に走り、がらがらと扉を開けて、
「ご膳(御前)」
「くっ、蔵の内でか(由良之助か)」
「ははっ」
「うむ、待ちかねた」。
(http://ginjo.fc2web.com/84yodogorou/yodanme.htmより転載)
それから圓生師は「淀五郎」(実際に東横劇場で聴いていますが、座りションベンを出してバカになるくらい素晴らしかった)も「四段目」もやっています。
詳しくは青蛙房の圓生全集追悼編369ページ以降をご覧ください。「四段目」は三代目圓馬から教わったそうです。あまりイタにかけなかったのは圓歌師の四段目が素晴らしかったからでしょうね。
(http://blogs.yahoo.co.jp/mannennetaro2005/49689303.htmlより転載)
朝に圓生師の「四段目」を上げました。もう夕方です。
圓生師の「四段目」って珍しいんだそうです。
そういえば、圓生大好きな私でも今回初めて聞いたかな?
(http://blog.livedoor.jp/isogaihajime/archives/1026886.htmlより転載)