子ほめ(こほめ)
●灘の酒を只の酒と勘違いした八っつあんが、ご隠居の家に行って、酒を飲ませろと言う。
突然そんな言い方をしないで、まずは世辞愛嬌を言うものだ。年齢を四、五歳若く言われると誰でも悪い気はしないと教わった。
昨夜、竹さんとこで子供が生まれたからと、子供をほめに行く。
「竹さんほめに来たぞ、どこにいるんだい」
「ありがとうよ、そこで寝てるよ」
「これかい、随分大きいね」
「大きい子だって産婆もほめてくれたんだ」
「おじいさんにそっくりだね」
「そりゃ本人が昼寝しているんだよ」
「おお、こっちか、こりゃまた小さいね。先だって亡くなったおじいさんにそっくりで」
「止せよ、聞こえるよ」
「ときにこのお子さんはお幾つでしょうか」
「生まれたばかりだから一つだよ」
「一つにしちゃお若く見えます、どう見ても只みてえだ」
(http://mengjian.blog104.fc2.com/blog-entry-85.htmlより転載)
音声のみです。
(ニコニコ動画説明文より転載)