お見立て(おみたて)
●嫌な客が来たから断っておくれと喜瀬川花魁に頼まれた中どんが、花魁がお待ち兼ねですと言ったので今更断れないというと、病気で入院したと言えと指示されて客に告げる。
年季明けには夫婦になると約束した身だから見舞いに行くと、客が言い始めた。客が花魁の見舞いに行くのは吉原のご法度だと断ると、国元の兄が来たことにしろという。
断り切れなくなって花魁に相談すると、お客さんが長く来ないから、待ち侘びれて食が細くなり焦がれ死んだことになった。お待ち兼ねから、病気で入院、今度は死んだとは言い辛い、と渋る中どんを追い立てた。
すると、墓参りをするから案内しろと言うことになり、山谷の寺へ連れて行き、適当な墓石を示すと、天宝三年なんとか居士と男の墓だったり、なんとか童子と子供の墓だったり、出鱈目がバレてしまう。
「どれが喜瀬川の墓なんだ」
「こんなに沢山あるんだから、お見立てを」
(http://mengjian.blog104.fc2.com/blog-entry-187.html より転載)
菊之丞師匠、いでたちもお洒落に登場しました。
まずは「お見立て」、野暮の極め付きとも言える杢兵衛大尽と、それを嫌う花魁喜瀬川との間に入った若い衆の喜助とのやりとりです。菊之丞師匠の持ち味は女の仕草表現で、まさに喜瀬川をどのように演じるかが楽しみなところです。色っぽく、しかし素っ気なくという感覚で演ってくれましたが、途中からあまり喉の調子が良くなかったようです。今日は鈴本で昼トリを取ってきたばかりということで、大車輪の日だったのではと思います。
(http://oedosohotei.typepad.jp/blog/cat5431007/より転載)