五人廻し(ごにんまわし)
●「五人廻し」(ごにんまわし):昔の遊郭には、一人の花魁が何人もの客を取り、順番にまわるしくみがあり、これを「廻し」といった。また夜が更けた後に、お客の部屋を見回る役目の若い衆を牛太郎という。この夜も、とある花魁が複数の客を廻っている。いくら待っても花魁が来ないので、イライラして苦情を牛太郎にぶつける客たち。それに対して、程なくこちらにお廻りになりますから、などと客を何とかとりなす牛太郎…。
「五人廻し」は廓ばなしの代表的なもので、人物の使い分けが難しいお話。演じる林家彦六は、海老名家から一代限りで林家正蔵の名を借り、八代目を名乗っていた。しかし林家三平が亡くなったことに伴い、1980年に正蔵の名を返上、翌年に彦六と改名した。今回お送りする「五人廻し」は、林家彦六を名乗ったわずか1年の間の貴重な一席である。
(http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/lineup/v1015.html より転載)
笑点の黄色い人の師匠である林家彦六の五人廻しはいいねぇ。
落語にはこういう吉原の遊郭【くるわ】を舞台にした作品が多い。紺屋高尾や明鳥、幾代餅がその代表例。
この噺にも大勢の人物が登場する。その一人一人の個性をしっかりとつけながら噺をすすめるのが腕。
(http://blog.livedoor.jp/kichidens/archives/853544.html より転載)
「五人廻し」というくらいだから五人の登場人物が出てくる。その描き分けがこの噺の死命を制しているわけだが単に男が五人いますというのを描くのにも力点の違いがあるらしく、この正蔵の録音のほかに円生のものも聞いたことがあるが、円生のほうが何もない部屋に一人取り残された男のすね方の描写置かれていた気がする。それに対して正蔵はあくまでも五人それぞれの嫌な部分を際立たせ、どこの部屋にも行きたくない花魁の心情を裏側から描くところに力点があった気がする。もちろん正蔵演でも円生演でも「腹立ってんだな」っていうのは十分に伝わってくるのだが。
(http://mochimaru8go.blog2.fc2.com/blog-entry-35.html より転載)
ニコニコ動画にて