試し酒 (ためしざけ)
●近江屋の主が一辺に五升の酒を飲める下男の久蔵をつれて、お得意さん回りに行く。そこの主に久蔵が五升の酒を飲めると告げると、そんな飲めもんじゃない。もし飲めたら伊豆に三日間招待すると約束。逆に近江屋はもし飲めなかったら、料亭でご馳走すると互いに賭けをした。正直者の久蔵は飲めないと自分の主が散財しなくてはならないので、表にいって考えさせてくれと頼む。そして下の大盃でごくごくいくのである。そして見事五升飲み干した。
賭けに負けた主が「お前さんたいしたもんだ!五升飲んだよ。ひとつ聞きたい。表に何しにいったんだい?」
久蔵「おら まとめて五升飲んだことねーから心配でなんねー だから表の酒屋で試しに五升飲んできた」
(http://www1.odn.ne.jp/eiraku/tamesizake.htm より転載)
耳で聴いたり字を読むよりも、高座で噺家が5升の酒を呑んで見せるところが全てだ。
5杯の酒の呑み方を変えて笑わせてスリルも味あわせて。
下手な人では面白くもなんともない。
前の小さんの十八番を弟子の権太楼が見事に継承して更に独特の百面相で見せてくれた。
(http://pinhukuro.exblog.jp/10345626/ より転載)
権太楼師匠の「試し酒」は普段からよく聞いているのだが、また聞いてしまい、そして何度聞いても面白いし、これを聞いていれば、ご機嫌になれるという。
権太楼師匠の田舎者(久蔵さん)は味があって、近江屋の旦那との対比が実に見事。そこが聞きどころ。
「試し酒」はもちろん酒を飲んで酔っ払う場面に注目だが、録音で聞くと…またいろいろな魅力を発見できる。
本当に笑って笑って、心から素晴らしい…という。
(http://tsukimura.cocolog-nifty.com/weblog/2011/04/post-ad31.html より転載)
ニコニコ動画にて