お菊の皿(おきくのさら)
●旅先で皿屋敷のことを聞かれ、知らずに恥をかいた若者。隠居に聞くとまさに町内にあり、今でもお菊の幽霊は、怨念が残り皿を数えに出ていると聞く。見に行こうとすると、9枚まで聞くと死ぬと言われ、6枚で帰れと教えられる。見てみると実にいい女。毎夜毎夜見に行くうちに評判となり、そのうち興行主が現れ、小屋掛けになる。その晩もお菊が現れ6枚まで数えたときに皆が帰ろうとするが、木戸が狭くて出られない。お菊はどんどん数を重ね、とうとう18枚まで数える。お客が怒って「お前は皿が9枚しかなくて手討ちにあったのに、なぜ18枚までかぞえるんだ」
するとお菊「今日は2日分演って明日は休むんだよ」
(http://www.geikyo.com/beginner/repertoire_detail_sa.html より転載)
小朝「お菊の皿」。場内を暗くしたので、今日は怪談噺かと期待したが、軽くマクラを振ったので、これは違うなと。小朝といえば怪談噺を演らせたら、当代屈指の語り手なんだけどねぇ。
それじゃ何で場内を暗くしたのかというと、幽霊に出るお菊の人気に目をつけたプロダクションが、アイドルとして売り出すという筋書き。
いちど暗転させたあとスポットを当てて、唄に合わせて座り踊りながらAKB48ばりの振り付けでダンスを披露するという趣向だった。
本日の客筋を意識しての演出なのだろう、客席は大受け。
”けれん”だけど、小朝ほどの大看板が見栄も外聞もなくこうしたチャレンジをする、そのサービス精神をアタシは評価したい。
久々に小朝の”ヤル気”を感じた一席。
(http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/201186-7523.html より転載)
小朝師匠2席目は、夏の定番、「お菊の皿」! 恐らく、今まで聞いたなかで1番ショーアップされたお菊さんでした(笑)。大人気になったお菊さん、歌い踊るCDを出す(「恋のバカンス」…小朝師匠の、時々日本舞踊みたいな振りが入るダンス、脱帽でございます!)、ドラマの主演をする(…幽霊になったお菊さんが、夫のもとを訪ねるが彼にはお菊さんの姿が見えない、「冬のドナタ」)、カウントディッシュでは3の倍数で顔を変えたりする…などなど(笑)。
これだけドカン、ドカンと沸かせても、最後は、ちゃぁんと定番のサゲにもってゆき、安全着陸してくださる。粋なお方でございます!!
(http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/201186-7523.html より転載)
ニコニコ動画にて