中沢家の人々(なかざわけのひとびと)
●「オレが出るなり『よっ! 待ってましたダンカ!』って言う奴がいるんだよ。圓歌って字をどうやったらダンカって読めるんだよ。他にも『待ってました歌奴!』って言いやがる奴もいるし。オレが歌奴から圓歌になってもう40年だよ? 挙げ句に『山の穴やれ!』だってやがんの。オレが山の穴で売り出したの昭和20年代だよ? もう忘れちゃったよバカバカしい!」
「昔オレんとこに仏壇のCMに出てくれって話があったんだよ。でも小さんが墓石売って圓楽が線香売ってオレが仏壇売ってみな。寄席なんだかお寺なんだか分かんないよ」
「弟子がマスコミからの電話に出て『圓歌師匠のご病名は?』『心筋梗塞です』って何度もやってたらそのうち間違って『圓歌師匠のご病名は?』『近親相姦です』って言いやがって。何でオレが入院してまで女と寝なきゃいけないんだよ」
エトセトラエトセトラ…。
もう何度聴いても面白いわ「中沢家の人々」は。テレビやラジオで聴いても爆笑なんだから生で聴いたらそりゃあもう腹が痛くなる程笑った。
(http://siicho.blog69.fc2.com/blog-entry-305.html より転載)
この「中沢家の人々」だが、圓歌の本名が ”中沢“ であり、自分の両親はもとより、先妻の両親、再婚相手の両親の計6人もの年寄りと暮らすことになった圓歌自身のエピソードが語られすでに大ヒットした「授業中」を超える圓歌の代表作となった噺である。
「ジジイ」とか「ババア」といった乱暴な言葉がポンポンと飛び出しその語り口は些か乱暴だが、決して人を不快にしない独特の噺は絶妙である。
圓歌はこの「中沢家の人々」という演目を圓歌襲名後から少しずつ温め、そして大きく膨らましながら演じてきたというが、聞いている年寄りたちが楽しんでいる雰囲気はこれまた大好きな中高年のアイドル「綾小路きみまろ」に通じるものがある(笑)。
もしかしたら綾小路きみまろの原点は圓歌にあったのではないかと思わせるような雰囲気も感じられるほどだ。
(http://www.mactechlab.jp/caferoom/9867.html より転載)
NHK BSにて