ねずみ穴(ねずみあな)
●親が死んだときに分けてもらった身代を、すっかり放蕩で使い果たした竹次郎は、江戸で商売をやって成功している兄を頼って 来たが、兄は奉公させてくれと頼む竹次郎に「他人に使われるのはつまらない。資本を貸すから自分で商売をしてみろ」と、わずか三文の金を包んで渡した。包 みを開けてみた竹次郎は腹を立てたが、やがて考え直し、米俵の上へ乗せる丸いさんだらぼっち(さんだわら)を買って、それをほどいて孔あき銭を差す緡(さ し)をこしらえて売り始めた。これから次々と商売をして、深川蛤町に蔵を三つも持つような身代になった。ある日、再び兄を訪ね、礼を言って三文の金を返し た。風が強いので火事でもあってはならないと蔵にねずみ穴が開いているのを気にして帰ろうとするが…。
(http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/lineup/v1179.htmlより転載)
上演時間は、三十分前後。そんなに縮めて、短くやれる話では、ございません。そして、極端に笑いは、すけのうございまして、寄席なんかよりも、出しもんの決まっているような、何か特別な落語会向きですな。笑いどころは、ほとんどございません。サゲは、付いておりますが、落語というよりは、むしろ、お話といったほうが、イイように思いますね。ですから、会話もさることながら、説明の、“地”の部分も多い話でございまして、派手好みのお客さんなんかには、ハッキリ言って、不向きでは、ありましょう。シブ~イ感じですので。しかし、爆笑ネタばかり続く落語会の中で、キュっと締める意味のあるネタでも、ありますな。
(http://www.geocities.co.jp/hollywood/2975/sub99.htmlより転載)
11/07/02 TBSチャンネル 録画分を視聴