家見舞い(いえみまい)
●兄貴分の新築祝いに水瓶を贈ることに決めたが金がない二人組、道具屋で品物をあさっても見つかる訳がない。ところが探してみるもので、あった、あった。取り壊した家で便器として使っていた肥瓶(こいがめ)だ。これを洗って水瓶だと言って持って行くと、兄貴は喜んで飯を食って行くように勧める。もちろんいやしい二人組のことで、喜んで応じる。おかずに出たのが豆腐。うまいうまいと食って、はっと気が付いた。豆腐を洗った水はどこの水だろう。あわてて兄貴に、
「済みません、豆腐は断っていました」
「じゃあ、香の物はどうだい」
「そりゃあいい、古漬(ふるづけ)をさっと水に通して……いや、コウコも断っています」
「じゃあ、海苔はどうだい」
「焼き海苔なら……水は使わねえな……あれっ、飯はどうやって炊きました」
「何を言ってやがる。水を入れて炊くに決まってらあ」
「あら……じゃあ飯も断っています」
とうとうあやしまれて水瓶のところへ連れて行かれた。その瓶を見て、さすがの兄貴も驚いた。
「汚え瓶だな。今度来る時に鮒(ふな)ァ持ってきてくれ。鮒は澱(おり)を食うというからな」
「いいえ、それには及ばねえ。今まで鯉(肥)が入ってた」
(http://meisakurakugo.web.fc2.com/rakugo/02-i/0203iemimai.htm より転載)
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先代の小さん師匠もよく語った滑稽噺を、現在、寄席界の爆笑王、権太楼が大いに語ります。大爆笑必至!
(http://www.bs-j.co.jp/newtitle/4601.html より転載)
疲れているときはバカバカしい噺が聞きたくなる…
そして権太楼師匠の声を聞くと元気が出るので今日は寝る前に「家見舞い」の一席。面白すぎ。
水瓶と肥瓶の形状の違いって、わからないが…
道具屋のおやじは「見てわかるでしょ」って
さかんに繰り返しているのに…このふたり気付かず。
でも家見舞いで瓶をプレゼントした兄貴も気付かず。
道具屋さんが肥瓶は「縁が大きくなってる」と説明しているが…
(http://tsukimura.cocolog-nifty.com/weblog/2011/06/99-de1c.html より転載)
落語あらすじ事典 千字寄席
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