化け物使い(ばけものつかい)
●人使いの荒いご隠居がいて、次々と奉公人を雇うが、三日も経たずに「暇をもらいたい、こう人使いが荒くちゃ辛抱なりかねます」と辞めてしまう。ところが、新しい奉公人の杢助は、なんなく言い付けをこなし、三年も勤めたが、ご隠居が新しい家を買って引っ越すことになったとき、化け物が出るという噂を恐れて、辞めてしまった。
引っ越しをした最初の晩、食事の後に一つ目小僧が出たが、ご隠居は、皿を洗え、布団を敷け、肩を叩けとこき使った。二日目の夜は大入道が出たので、屋根の手入れをさせた。
三日目は女ののっぺらぼうが出ると、繕い物をさせた。さて、四日目は何が出るかと待っていると、大きな狸が出て来た。
何だい、今まで化け物は、お前の仕業か?
と問うと、そうだと頷く。
「何の用だ」と聞くと「お暇をもらいたい」
「どうして」「こんなに化け物使いが荒くちゃ辛抱なりかねます」
(http://mengjian.blog104.fc2.com/blog-entry-131.htmlより転載)
今日は、三代目桂三木助師の「化物使い」を上げました。
本来は夏の噺かな?
三木助師は盛り沢山の内容をコンパクトにまとめています。
杢蔵さんが三年会働くのを、賭けのをしたからだと演じる人がいますが、なんか興ざめですよね。ここは杢蔵さんの心意気を買いたいです。
三木助師は床屋の親方とのやり取りを通して、杢蔵さんの身辺も出しています。
志ん朝師や彦六師が演じると、隠居さんが人使いが荒いのが笑いに繋がっていますが、三木助師だとホントにこの人は人使いが荒い!と感じて現実味が増して来ます。
やっぱり名人ですね。
(http://blog.livedoor.jp/isogaihajime/archives/1101657.htmlより転載)