崇徳院(すとくいん)
●若旦那が寝込んでしまった。旦那様に頼まれて熊さんが聞いてみると、清水院で出会ったお嬢さんが忘れられない恋煩いだった。熊さんが腰に草鞋をぶら下げて相手のお嬢様を探しに出掛ける、首尾よく探し当てたら三軒長屋が貰えるのだ。
手掛かりは短冊に書かれた崇徳院の和歌
「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の 割れても末に 逢わんとぞ思う」
かみさんに教えられた通り、往来の真ん中、湯屋、床屋など、人が集まるところで上の句を詠むが、なかなか見つからない。熊さんが三十七軒目の床屋で休んでいると、鳶頭が駆け込んできて、恋煩いで寝込んでいるというお嬢様の話を始めた。清水院で出会った若旦那に会いたいというのだ。手掛かりは、短冊
に書かれた崇徳院の和歌だと言う。
お互いに見つけたと、互いにこっちに来いと揉合いになり、鏡を割ったが心配するな。
「割れても末に買わんとぞ思う」
(http://mengjian.blog104.fc2.com/blog-entry-171.html より転載)
落語にはひとつの噺でオチが異なるケースがあるらしいのだ。しかも、噺家によってはオチそのものをつけずに終わるパターンもあるという。問題の『崇徳院』も複数のオチが存在するらしい。いやはや、なんとも奥が深い世界じゃないか。
さらに調べると『崇徳院』はざこば師匠の得意ネタのひとつらしくざこば版のそれはオチをつけずあっさり終わるパターンらしい。
(http://humania.blog9.fc2.com/blog-entry-212.htmlより転載)