首提灯(くびぢょうちん)
●酔っぱらった江戸っ子が、突然侍に声をかけられ、麻布までの道順を尋ねられたが、酔っぱらったいきよいで、侍にからみだす。
初めのうちは、侍も酔っぱらいのことと勘弁したが、終いに増長していくので、「行け!」と追っ払おうとしたが、しまいに江戸っ子が、痰を吐き出し、ひっかけようとしたが、よけた侍に、感心しつつ、また痰を吐き出したが、今度は侍の紋服にかかったので、侍も我慢がならず、声をかけつつ追いかけて、いや居抜きに刀を抜いて横町を曲がっていった。
江戸っ子が強がって怒鳴り声を出したが、声の出所がおかしくなって、さらに首がぐらつきだした。
そこで初めて首が切られたことを知った江戸っ子は、水たまりに足を入れて、困惑しだした。
目の前で火事が起きて、人が駆け出しはじめ、押されて、首が落ちそうになったので、首を前に出して提灯の代わりに担ぎ出しながら、賭けだしていく。
(http://www12.plala.or.jp/yose/kubityoutin.html より転載)
戦後では六代目三遊亭円生、五代目古今亭志ん生の二名人が得意としました。
本来は音曲噺で、円生は橘家橘園という音曲師に習っています。
現在、速記・音源ともほとんど円生のもので、残念ながら志ん生のはありません。
円生からは門下の円楽、故・円彌、円窓らに継承。
(http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2009/06/post-5945.html より転載)
CDにて