お若伊之助(おわかいのすけ)
●大店の娘で、今小町と噂される美人のお若が一中節の稽古をしたいというので、女将さんが鳶の頭の紹介で伊之助を師匠に付けた。
若い男女が一間に二人きりでいれば、人目を忍ぶ間柄になる。これを知った女将さんは、二十五両の手切れ金を渡して伊之助と別れさせたが、家が近いのが心配だと根岸の叔父、長尾一角の剣術道場にお若を預けた。
恋煩いでお若は体調を崩し一年が過ぎた頃なぜか身重の身体になった。昨夜、長尾が見張っていると伊之助がお若の元に現れた。叩き切ろうとも思ったが、頭を呼んで確認させると昨夜は朝まで頭と一緒だったのでその男は伊之助ではないと証言する。では今夜も見張ろうと隠れていると伊之助が訪れた。長尾が種子島で伊之助の胸を撃抜いてみると倒れていたのは、大きな古狸だった。
その後、お若が産み落としたのは、双子の狸だが間もなく絶命し、塚を作って葬ったという根岸の御行の松の因果塚、由来の一説。
(http://mengjian.blog104.fc2.com/blog-entry-147.htmlより転載)
前半の噺のディテール、人名、筋の設定は演者によってかなり異なります。
…六代目円生は、お若の腰がほっそりしているという描写に
「幽霊尻の幻尻、ああいうお尻から出るおならはどんな匂いがするか、かいでみようと一週間後をつけた男がいたな」などのクスグリを用いて、因果噺の古色蒼然とした印象を弱めるよう工夫していました。
(http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2006/09/post_b81e.html より転載)
圓朝作と言われていますが、従前から異説がありました。あまり出来のいい噺ではありません・・・・。長い噺ですので、圓生師匠は、枕をさらりと流します。
「枕 色気」
女の容貌と色気、このお噺の主人公"お若"に託し、圓生師匠は語ります。
(http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-11405429090.html より転載)
落語の舞台を歩く