片棒(かたぼう)
●ある大店。旦那はケチで有名な人物です。商売を成功させて商いを大きくした人物ですから、経済的な観念はもっていて当然ですがね。
この旦那。そろそろ店を継ぐ人材を決めなければならないような年齢となってきました。
三人の息子がいまして、このうちの誰かを後継ぎにと考えた。ま、当然でしょうね。
しかしながら誰にしてよいのか決めかねている状態でした。
そこでね、面接をして自分の葬式をどのように執り行うのかを聞いたのですね。
まずは長男からです。この長男は店の体面を世間体を重要視するのです。大勢人を呼んで豪華なご馳走をだし、帰りには車代まで出そうという。大金をかけて葬式を行うというので、これでは身代は維持していけないということでダメと判断。
では次男はどうかというと、次男だけに日頃責任ある立場におかれていませんので遊び好きときてる。
芸者衆や幇間もちを呼び、山車などをだして行列を作っておくるという案を出した。真面目に考えている様子はない。
最後は三男ですがね、これが親父に輪をかけたようなケチでしてね。人呼びなんてしない。早いうちに出棺してしまい棺を運ぶのは人を雇わなければならないので、自分で担ぐという。しかし一人では担げないので・・・・というと
こんp旦那。前に回って片棒を自分で担ぐということに・・・・・・・・・・へんなオチですがね。
(http://www.kakaa.or.jp/~fukasawa/katabou.htm より転載 ママ)
■春風亭小朝:片棒
「猫の皿」が終わった後、袖に引っ込まずに、そのままこの噺に突入。
寄席や落語会には、何度か足を運んでいますが、こんなケースは初めてです。
噺は、大変ケチな家の主人が、息子達3人に、自分が亡くなったら、どんな葬式を出してくれるか?と聞く。
古典落語なので、元の噺は、本願寺で盛大に・・・・・とか答えるのですが、小朝は、現代風にアレンジして「ディズニーランドで棺をスプラッシュマウンテンに乗せる」とか「歌舞伎座の舞台で踊らせる」とか(^^;
ディズニーランドでお葬式って、ちょっとイイなって思っちゃいました(笑)。
(http://juneh.exblog.jp/19524202/より転載)
YouTube
ウィキペディア
ブログ 引っ越しました!
彌次郎(やじろう)
●「岩田の隠居」がお茶を飲んでいると、そこへ顔馴染みの弥次郎がやって来て「武者修行に行ってきました」と話す。その様子は以下のようなものだったという。
北海道はあまりに寒いので、現地ではもっぱら凍った茶をかじっている。そんな気候だから、雨はもちろんのこと、挨拶の「おはよう」の声まで凍ってしまう。凍った挨拶は1本いくらで売られており、ホウロクで溶かして、旅館の目覚まし用にしている。火事の炎まで凍ったのを見るにつけ、弥次郎は「凍った火事を見世物にしよう」と思いつき、牛方を雇い、牛5、6頭分の「火事」を積んで本州へ運ばせようとしたが、道中で「火事」が溶け、牛は丸焼けになってしまった。「水をかけても消えません。これが本当の『焼けウシに水』。牛が熱がって『モーやだ』」
弥次郎は、怒って追いかけてくる牛方から逃げ出すうちに奥州・恐山へ着いた。ふもとの茶店で話を聞くと、山中には山賊がいるという。「自分は武者修行の途中」と、弥次郎は山道をどんどん登っていく。山賊のアジトに近づき、「金を出せ」と脅されるが、ひるまず大立ち回りを演じる。「3間(=約5.5m)四方の大岩を小脇に抱え……」「3間四方の岩が、小脇に抱えられるものかね」「それが、真ん中がくびれたヒョウタン岩で。その岩をちぎっては投げ」「岩がちぎれるかい」「できたてで柔らかい」「お餅だよ、それじゃ」
見事に山賊を追い払った弥次郎が安心して歩き出すと、地響きがする。「大イノシシですよ。身の丈6尺(=約180cm)ぐらいで、苔むした(=苔の生えた)ものすごいやつ。びっくりして近くの木によじ登ったんですが、イノシシのやつ偉いもので、木に体当たりを始めたんですよ。グーラグラ揺れて、気(木)が気(木)じゃない」らちが明かない弥次郎は、イノシシの背中の上に飛び下りる。イノシシは振り落とそうと跳ね回るので夢中でしがみついているうちに、弥次郎はイノシシの睾丸をつかむ。握りつぶすと、イノシシはひっくり返って気絶した。とどめを刺そうと腹を裂くと、中から子イノシシが16匹飛び出す。「シシ(=4×4)の16、っていうんだろ。それはいいんだが、お前さん、どこを握って殺したと言った?」「イノシシのキンタマで」「キンタマがあるんならオスだ。オスの腹から子供が出るか?」「え? ……ああ、そこが畜生の浅ましさ」
弥次郎は4、50人の男に取り巻かれ、「よくぞ退治してくださった」と、ふもとの村の庄屋の家で歓待を受ける。庄屋のひとり娘の美女に惚れられ、「自慢じゃないが、この弥次郎は美男子で通っている。『連れて逃げてよ』と迫ってきた」追いかけてくる娘から逃げるうち、気づけば紀州の白浜へ着いていた。「青森から和歌山……、いったいどうやって逃げたんだ?」「それが私にもわからない」
弥次郎は日高川の渡し場で、若い娘が来ても川を越させないように船頭を買収し、道成寺に逃げ込み、「安珍・清姫」のように梵鐘ではなく、台所の水がめの中に隠れて息をひそめる。「さては別に女がいるか」と、嫉妬に狂った娘は怒り心頭に発し、川に飛び込み……。「20尋(=約36.36m)の大蛇になったか?」「いえ、1尺5寸(=約45cm)の蛇。不景気なんですよ」
蛇は弥次郎の隠れた水がめを見つけ、その周りを7巻き半。「1尺5寸でどうやって巻いたんだ」「それがギューンと気力で伸びた」「飴細工だね」しばらくすると、蛇の体が溶けてしまった。「寺男が無精で掃除をしないから、ナメクジが水がめに貼り付いていたんです」「それじゃあ虫拳だ(※じゃんけんの一種で、ナメクジ=小指は、蛇=人差し指に勝つ)」「折を見て立ち上がったんですが、中啓を持ったその姿……。実にいい男」「えへっ、お前さんお武家だったのかい」「いえ、安珍という山伏で」
「山伏か。どおりで、ホラを吹き通しだ」
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%A5%E6%AC%A1%E9%83%8E より転載)
戦後では六代目円生が、意外なほど多く演じたほか、三代目金馬、五代目志ん生、五代目三升家小勝などがそれぞれクスグリを加えて演じましたが、ふつう、長くなるので猪のくだりの「そこが畜生の浅ましさ」で切ることが多いようです。
(http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2005/05/post_ad4d.htmlより転載)
江戸の古典落語を後世の人々にまで伝える大偉業。
圓生百席御賞味あれ!! 全てソニーのスタジオ録音。
2枚組。
■ 彌次郎 1975年3月4日
ウィキペディア
小言幸兵衛(こごとこうべえ)
●麻布古川の大家の幸兵衛、のべつまくなしに長屋を回って小言を言い歩いているので、あだ名が「小言幸兵衛」。
しまいには猫にまで、寝てばかりいないで鼠でもとれと説教しだす始末。
そこへ店を借りにきた男。商売は豆腐屋。
子供はいるかと聞いてみると、餓鬼なんてものは汚いから、おかげさまでそんなのは一匹もいないと、胸を張って言うので、さあ幸兵衛は納まらない。
とんでもねえ野郎だ、子は子宝というぐらいで、そんな事を自慢する奴に店は貸せない、子供ができないのはかみさんの畑が悪いんだろうから、そんな女とはすっぱり別れて、独り身になって引っ越してこい、オレがもっといいのを世話してやると、余計なことを言ったものだから、豆腐屋はカンカンに怒り、毒づいて帰ってしまう。
次に来たのは仕立屋。物腰も低く、堅そうで申し分ないと見えたが、二十歳になるせがれがいると聞いて、にわかに雲行きが怪しくなる。
町内の人に鳶が鷹を生んだと言われるほどのいい男だと聞いて幸兵衛「店は貸せねえ」
「なぜといいねえ、この筋向こうに古着屋があって、そこの一人娘がお花。今年十九で、麻布小町と評判の器量良し。おまえのせがれはずうずうしい野郎だから、すぐ目をつけて、古着屋夫婦の留守に上がり込んで、いつしかいい仲になる。すると女は受け身、たちまち腹がポンポコリンのボテレンになる。隠しては置けないから涙ながらに白状するが、一人息子に一人娘。婿にもやれなければ嫁にもやれない。親の板挟みで、極楽の蓮の台で添いましょうと、雨蛙のようなことを言って心中になる」
(ここで芝居がかりになり)「本舞台七三でにやけた白塗りのおまえのせがれが『……七つの金を六つ聞いて、残る一つは未来に土産。覚悟はよいか』『うれしゅうござんす』『南無阿弥陀仏』
……おい、おまえの宗旨は? 法華だ?
古着屋は真言だから、『ナムミョウホウレンゲッキョ』『オンガボキャベエロシャノ』これじゃ、心中にならない。てえそうな騒動を巻き起こしゃあがって、店は貸せないから帰っとくれっ」
入れ替わって飛び込んできたのは、えらく威勢のいい男。
「やい、家主の幸兵衛ってのはてめえか。あの先のうすぎたねえ家を借りるからそう思え。店賃なんぞ高えことォ抜かしゃがるとただ置かねえぞ」
「いや、乱暴な人だ。おまえさんの商売は?」
「鉄砲鍛冶よ」
「なるほど、それでポンポンいい通しだ」
(http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2005/08/post_4d93.html より転載)
キングレコードが持っている落語音源を一つのシリーズにまとめたもので、従来発売された作品も多く含まれております、再編成してカップリング等が変更になっているものもあります。このシリーズではキング初収録の音源もいくつかありますがキング音源の落語CDをお持ちの方ご購入時にはお気を付けください。
■ 小言幸兵衛 1962(昭和37)年12月4日放送 TBSラジオ
文楽のくくりでは久しぶりの復活(オムニバスには収録)
ウィキペディア